ホーム > 中古iPadの選び方 > 脱獄したiPadのリスクとは?

 iPadなどの様々な端末はセキュリティーの面などから、ユーザーが操作できる部分を制限してあります。この制限してある部分のセキュリティーホール(端末の不具合や設計ミス)を突いて、強制的に開放してしまうことを、「脱獄(Jailbreak)」と言い、これにより、ホーム画面の背景やアイコンを変更するといったカスタマイズ・テザリンングの有効化・SIMロックフリー化といった様々な機能を追加できるアプリがインストール可能になります。

 しかし、本来、アプリのダウンロードというのはApple Storeからしか行えません。しかも、AppleStoreに並ぶアプリというのは、アップルからの厳しい審査を通過できたものだけです。つまり、その審査を受けていないアプリをiPadにインストールするわけですから、もし、端末に何かしらの不具合が起きた場合、有料修理ですらも対象外になる「不正改造による機能障害」となり、脱獄後はアップルからの保証やサポートを全く受けらなれなくなります。

 例えば、「脱獄履歴のあるiPadを購入して当初は問題なく使えていたが、iOSのアップデートを行ったら起動しなくなった」「アップル側の部品の不具合による自然故障」といった場合でも、サポートが受けられなくなる可能性があります。

 もちろん、脱獄を全否定するわけではなく、それなりのメリットも十分あるかと思います。もし、オークション等で「脱獄済み」のiPadを購入する際は、その分のリスクも十分理解したうえで購入するようにしましょう。

脱獄履歴のあるiPadの見分け方 (※可能性低い)

 さて、ここで問題になるのが、「購入しようとする中古iPadに脱獄履歴があるかどうか」です。これを判断する確実な方法というのは、残念ながら今の所ありません。ただ、唯一の方法として、一応、判断材料となる方法を載せておきます。

 まずは、[ホーム] - [設定] - [一般] - [情報] と操作して、「バージョン」「モデムファームウェア」を確認します。それらが下の表と一致するか照合してみて下さい。オークションの場合、出品者によってはこの画面のキャプチャを載せている場合もあります。

 ※Wi-Fi版には、モデムファームウェアの項目はありません。

 脱獄を行う場合、そのiPadの初期iOSバージョン等により、ダウングレードを行ったりするので、iOSのバージョンとファームウェアのバージョンが異なる場合が出てきます。もちろん、脱獄したものであっても、下の表と完全に一致する場合もありますので、表と一致しない場合でも脱獄してる場合はあります。

■ipad1
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
3.2 7B367 06.15.00
3.2.1 7B405 06.15.00
3.2.2 7B500 06.15.00
4.2.1 8C148 07.10.00
4.3 8F190 07.11.00
4.3.1 8G4 07.11.01
4.3.2 8H7 07.11.01
4.3.3 8J3 07.11.01
4.3.4 8K2 07.11.01
4.3.5 8L1 07.11.01
5.0 9A334 07.11.01
5.0.1 9A405 07.11.01
5.1 9B176 07.11.01
5.1.1 9B206 07.11.01
■ipad2(3G版)ソフトバンク
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
4.3 8F191 04.10.01
4.3.1 8G4 04.10.01
4.3.2 8H7 04.10.01
4.3.3 8J2 04.10.01
4.3.4 8K2 04.10.01
4.3.5 8L1 04.10.01
5.0 9A334 04.11.08
5.0.1 9A405 04.11.08
5.1 9B176 04.12.01
5.1.1 9B206 04.12.01
6.0 10A403 04.12.02
■iPad2(CDMA) au
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
4.3 8F191 02.00.4
4.3.1 8G4 02.00.4
4.3.2 8H8 02.00.4
4.3.3 8J2 02.00.4
4.3.4 8K2 02.00.4
4.3.5 8L1 02.00.4
5.0 9A334 3.0.03
5.0.1 9A405 3.0.03
5.1 9B176 3.0.04
5.1.1 9B206 3.0.04
6.0 10A403 3.0.04
■ipad3(GSM) ソフトバンク
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
5.1 9B176 1.0.10
5.1.1 9B206 1.0.11
6.0 10A403 2.0.02
■ipad3(CDMA) au
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
5.1 9B176 1.0.10
5.1.1 9B206 1.0.11
6.0 10A403 2.0.02
■iPad4、iPad mini
iOS
バージョン
ビルド
ナンバー
ベース
バンド
6.0.1 10A8426 2.03.09

 ビルドナンバーとは、機能自体に変化はないが、内部の制御やソースを書き換えた時の制御番号。機能に変化があった場合は、ファームウェアのバージョンも変更される。

 ベースバンドとは、端末の通信制御のソフトウェア。SIMロックの解除が可能かどうか、Bluetooth・GSPの制御に使用される。

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